撮影写真

【撮影】CANON SUPER-CANOMATIC R 50mm F1.8 (Serial No. 76109)

by hama_b1998 / 1件のコメント

整備を終えた CANON SUPER-CANOMATIC R 50mm F1.8 を携えて、近所の撮影スポットで実写テストを行いました。

ボディは SONY α7 ＋ GUTTYマウントアダプター (‎FD-E) の組み合わせ。 カメラのクリエイティブスタイルはスタンダード、ホワイトバランスはオート、レンズ補正（歪曲収差補正、 周辺光量補正、倍率色収差補正 ）はいずれもOffに設定しています。写真はすべてJPEG撮って出しです。

※このレンズをミラーレスのデジタルカメラで使用する場合、このレンズのマウント（キャノンＲマウント）向けのマウントアダプターは調べた限りでは販売されていないようですが、FDマウント用アダプターを流用することで撮影ができました。このレンズをFDマウント用アダプターにそのまま装着しようとするとマウントアダプターのLOCK-OPENリングの回転範囲を制御しているネジが干渉してしまい取り付けができませんが、このネジを一時的に取り外すことでレンズを装着することができました。
尚この利用方法の妥当性については確認がとれておりませんので、実施される方は自己責任にてお願い致します。
  • 1/200秒 F8 ISO100
順光での一枚。抜けるような青空の下、陽光を浴びた木が立体的に描写されています。
  • 1/200秒 F8 ISO100
サイド光での一枚。コントラストが強調されるとともに、色づきはじめた木の葉の色彩が鮮やかに描写されています。
  • 1/640秒 F2.8 ISO100
透過光での一枚。光を透した葉のきらめきと左から差し込むかすかなフレアが初秋の朝の空気感を爽やかに表現してくれています。背景のぐるぐるボケとともにオールドレンズらしい一枚です。
  • 1/320秒 F1.8 ISO100
  • 1/125秒 F4 ISO125
  • 1/125秒 F8 ISO500
ボケ味を確認。開放ではオールドレンズらしい濃厚なボケになります。
  • 1/250秒 F4 ISO100
  • 1/250秒 F8 ISO100
  • 1/160秒 F16 ISO100
太陽を画角に入れてゴースト・フレアを確認。オールドレンズとしてはゴースト・フレアともに一般的かやや強めに出ている印象です。
  • 1/4000秒 F1.8 ISO100
  • 1/1250秒 F4 ISO100
  • 1/320秒 F8 ISO100
無限遠もしっかり出ています。開放ではしっかり解像しつつもオールドレンズらしいふわっとした表現になります。F4まで絞ると非常にシャープな表現になります。開放では周辺減光が出ていますがF4ではほぼ気にならないレベルになります。
  • 1/400秒 F4 ISO100
最短撮影距離からの撮影。日の光を浴びた彼岸花の赤が色鮮やかに表現されています。
  • 1/2500秒 F1.8 ISO100
開放での1枚。絵画のような濃厚なボケが印象的です。
  • 1/2500秒 F4 ISO100
解像力の高さを感じさせる一枚。鉄塔が実にシャープに解像されています。梢の前ボケとの対比が印象的です。
  • 1/2500秒 F1.8 ISO100
逆光で花をあおり気味に撮影したところ、光が画面全体に回ってソフトフォーカスのような印象的な表現になりました。このような表現を活かした撮影もオールドレンズの楽しみのひとつです。
  • 1/2500秒 F1.8 ISO100
開放で花を撮ってみました。色乗りの良さと絵画的なボケが印象的です。

－－－

今回の実写テストでは機構面の懸念点（フォーカスリングの重さ）および光学系の懸念点（軽微なカビ痕）について撮影への影響は感じられませんでした。作例をご覧頂きました皆様の印象は如何でしょうか。

このレンズと半日付き合って、60年前のレンズとは思えないシャープな解像感と色乗りの良さを併せ持ったレンズという印象を受けました。コントラストの高さの一方で印象的なフレアやゴーストによる表現の幅も持ち合わせており、絵画的なボケ味やグルグルボケも楽しめる、オールドレンズの魅力が色濃く詰まった一本だと思います。キヤノン初の一眼レフ向けレンズというストーリー性もこのレンズの大きな魅力です。キヤノンレンズファンの方にはもちろん、味のある標準オールドレンズをお探しの方はバリエーションのひとつとしてお手元に置かれては如何でしょうか。

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