【整備】Olympus E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5 (Serial No. 218206)

今回は Olympus E.Zuiko Auto-T 100mm F3.5を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
  • 絞り羽根調整機構 :問題なし (絞り羽根に油染みあり、簡易除去作業実施)
  • レンズフィルタ装着:問題なし
    ※付属のKenko SKYLIGHTレンズフィルタが装着可能であることを確認しています。
  • 自動絞り機構     :未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ:除去済み(軽微なカビ痕あり)
  • くもり     :なし
  • キズ      :なし
  • バルサム切れ  :なし
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

まずは前玉群を整備します。ゴム治具とカニ目レンチをを使って前玉群ユニットを取り出し・分解しました。レンズは3枚構成です。
1枚目のレンズです。かなり大きなカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで磨いたところ、若干のカビ痕が残りましたが綺麗になりました。
※赤い点は照明の映り込みです。
2枚目のレンズは若干のカビと汚れがありますが1枚目よりかなり良い状態です。 レンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗になりました 。
3枚目のレンズも若干のカビと汚れのみです。 レンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗になりました 。
前玉群ユニットケースを清掃し、レンズを組み込みます。後から光を当てると若干のカビ痕が目立ちますが肉眼ではほぼわからないレベルまで取り除くことができました。
続いて後玉側を整備します。若干のカビと汚れのためレンズ分解による鏡筒や後玉群レンズユニットへの負荷を考慮し、レンズが鏡筒に組み込まれた状態のまま整備します。マウント側、絞り羽根側のレンズ面をレンズクリーナーとクロスで清掃しました。わずかなカビ痕が残りましたが、綺麗な状態になりました。
前玉群レンズユニットを組み込む前に絞り羽根の状態を確認すると、動きは正常ですが絞り羽根に油染みがあります。気になるので絞り羽根に付着した油染みを可能な限り取り除くことにしました。
綿棒を使った簡便な手法のため完全に取り切ることはできませんが、結果的に結構なの量の油を取り除くことができました。絞り羽根固着の予防にはなったかと思います。
最後に鏡筒内部を清掃し、前玉群レンズユニットを組み込んで整備完了です。
一通り整備が終わったとこでフォーカス調整機構と絞り羽根調整機構の動作チェックを行います。
フォーカスリングはスムーズに動きますが人によってはやや重めに感じる方がいらっしゃるかもしれません。使い心地については実写テストで確認します。
絞り羽根調整ダイヤルは先ほどの整備結果同様、正常に動作しています。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです!

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