【整備・撮影】CANON LENS FD 50mm F1.8 S.C. 前期型 (Serial No. 907997)

今回はお客様からお預かりした CANON LENS FD 50mm F1.8 S.C. 前期型 を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
  • 絞り羽根調整機構 :マニュアル絞り機構として問題なし
  • レンズフィルタ装着:問題なし
  • 自動絞り機構   :動作不良(絞りレバー変形により整備不可)

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ:除去済み
  • くもり     :なし
  • キズ      :なし
  • バルサム切れ  :なし   
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

続いてレンズの状態を確認します。全体的なレンズの状態は良いですが、後玉に若干のカビと汚れが見えます。
カニ目レンチを使って後玉側のレンズを取り出します。レンズは2枚構成です。
このレンズは自動絞り機構に不具合があったため、念のため絞りレバーの状態を確認しました。絞りレバーが下方向にくの字に折れ曲がってしまっており、マウント部のカバーも波打つように歪んでしまっていました。落下等によりマウント部に強い力が加わってしまったものと思われます。絞りレバー変形の復旧を試みましたが変形が大きく、元の状態に戻すことはできませんでした。
後玉側のレンズを整備します。マウント側のレンズです。細かいカビと汚れが付着しています。中性洗剤で洗浄後、クロスで磨いて綺麗な状態にすることができました。
絞り羽根側のレンズです。綺麗な状態です。念のためレンズの両面をクロスで磨きました。
後玉群レンズユニット内を清掃し、レンズを組み込みます。
後玉側の整備は終了しましたが、前玉にドーナツ上の汚れが見受けられました。気になるので取り除くことにします。
ゴム治具とカニ目レンチを使って前玉1枚目のレンズを取り出します。
レンズを中性洗剤で洗浄し、クロスで磨いたところ綺麗な状態にすることができました。
整備した前玉レンズを組み込みます。
レンズ外装を清掃してレンズの整備は終了です。
最後にレンズ機構面のチェックを行いました。 フォーカス調整ダイヤルはスムーズに回転しています。絞り羽根のマニュアル絞りでの動作、フィルタ装着も問題ありません。

レンズ整備結果について実写テストを行いました。

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