【整備】MINOLTA AUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8 前期型 (Serial No. 2420608)

今回は MINOLTA AUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8 を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
    ※ダイヤルの回転がかなり重く撮影に支障を来すレベルでしたので、ヘリコイド内を清掃し撮影に影響が無いレベルまで改善しました。
  • 絞り羽根調整機構 :問題なし
    ※フォーカス調整ダイヤルのヘリコイド清掃時に絞り羽根にクリーニング剤の浸透が発生しましたので清掃しました。現在はスムーズに動作しています。
  • レンズフィルタ装着:問題なし
    ※XCSOURCE社製ステップアップリングが装着可能であることを確認しています。
  • 自動絞り機構     :未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ      :除去済み(軽度のカビ痕あり)
  • くもり     :なし
  • キズ      :あり(軽度の拭きキズ)
  • バルサム切れ  :なし
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。 ※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記カビ痕、拭きキズについて実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への影響は見られませんでした。

まずは前玉群から整備をします。ゴム治具で化粧リングをはずします
前玉をはずした方が前玉群ユニットを取り出しやすいため、前玉を先にはずします。
化粧リングの内側にある前玉を押さえているリングをはずします
前玉を取り出すと、前玉群のレンズユニットをはずすための溝が見えてきます
カニ目レンチと吸盤を使ってレンズユニットをはずします
レンズユニットに組み込まれている2枚目のレンズの表側の面をレンズクリーナーとクロスで念入りに磨きます
裏側の面も表側と同様に磨きます
2枚目のレンズは綺麗になりました。
(レンズ中程のリング上の曇りのようなものは天井の丸形蛍光灯の写り込みです)
鏡筒内とレンズユニットの外側を掃除してからレンズユニットを組み込みます
前玉も同様にレンズクリーナーとクロスで磨きます
綺麗になりましたが、レンズ表面に細かな拭きキズがあります。古いレンズなのである程度は致し方無いですね。写りには影響無いかと思います。
(レンズの縁に沿って細かいキズや取り切れない汚れ?がありますが、装着時にレンズを押さえるリングに隠れる部分になりますのでこちらも写りには影響ありません)
前玉と押さえリングを組み込みます
化粧リングを磨いてレンズに組み込み、前玉群の整備は完了です。
続いて後玉群を整備します。
ゴム治具と吸盤を使って後玉群レンズユニットを取り外します。
後玉レンズ群ユニットの絞り羽根側のレンズを押さえているリングをカニ目レンチではずし、レンズを取り出します。
後玉群のカメラ本体側レンズです。ゴミやチリ、点カビがあります。
レンズクリーナーとクロスで清掃。細かいカビ跡がありますが、綺麗になりました。
続いて絞り羽根側のレンズに取りかかります。目立つカビがあります。
しつこいカビのため念入りに清掃。若干のカビ跡が残りましたが、まずまず綺麗になりました。

後玉群レンズユニットに絞り羽根側のレンズを組み込みます。細かいカビ後以外は曇りもなくいい感じです。

鏡筒内部と後玉レンズユニットを清掃し、組み込みます。

最後に鏡筒の外側とマウント部を綺麗に磨いて完成です!

絞り羽根の動きもスムーズで問題ありません。

果たしてどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです!

1件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です