【整備】MINOLTA MC ROKKOR-PF 55mm F1.7 (Serial No. 2698527)

今回は MINOLTA MC ROKKOR-PF 55mm F1.7 を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
  • 絞り羽根調整機構 :問題なし(※絞り羽根に粘りがあり簡易清掃実施済み)
  • レンズフィルタ装着:問題なし
    ※XCSOURCE社製ステップアップリングが装着可能であることを確認しています。
  • 自動絞り機構   :未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ:除去済み(軽微なカビ痕あり)
  • くもり     :なし
  • キズ      :なし
  • バルサム切れ  :なし
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

まずはフォーカス調整機構と絞り羽根調整機構の動作チェックから。フォーカスリングはスムースですがやや軽め。絞り羽根は粘りがあり戻りが緩慢です。これは絞り羽根の整備要です。
レンズの状態を確認。目立つカビや汚れがありますが、それほど悪い状態では無さそうです。
まずは前玉群を整備します。ゴム治具とカニ目レンチを使って前玉群ユニットを取り出します。
前玉群ユニットを分解し、レンズを取り出します。レンズ構成は3枚です。
1枚目のレンズです。かなりの量のカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで丹念に磨いたところ、一部のカビ痕を除いてかなり綺麗な状態になりました。朗報です。
続いて2枚目のレンズを整備します。こちらは1枚目と比べてかなり良い状態で、カビも汚れもほとんどありません。こちらは磨き込みによるレンズへの負担を考慮し、クロスで汚れを落とすのみに留めました。
3枚目のレンズです。こちらも2枚目に負けず劣らず綺麗な状態です。こちらも 磨き込みによるレンズへの負担を考慮し、クロスでの拭き上げのみ行いました。
前玉群レンズユニットを清掃しながら組み上げます。
後玉群の整備を行う前に、絞り羽根の整備を行います。絞り羽根にクリーナー液を吹き付け、絞り羽根を繰り返し動かして付着している油分を浮き上がらせた後、油分を綿棒で拭き取る作業を繰り返します。
絞り羽根が問題無く動くようになりました。
絞り羽根が復活したところで鏡筒内部を清掃し、前玉群ユニットを組み込みます。
続いて後玉群を整備します。カニ目レンチを使って後玉群ユニットを取り出し分解します。レンズは2枚構成です。
マウント側のレンズです。大きめのカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで清掃し、一部カビ痕が残りましたが綺麗な状態になりました。
絞り羽根側のレンズです。こちらもカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで清掃し、綺麗になりました。
後玉群レンズユニットケースを清掃しながらレンズユニットを組み立てます。
鏡筒内部を清掃し、後玉群レンズユニットを組み込んで後玉側の整備は終了です。
最後に鏡筒内部を清掃し、前玉群レンズユニットを組み込んで整備完了です。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです!

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