【整備】KONICA HEXANON AR 52mm F1.8 (Serial No. 7861865)

今回は KONICA HEXANON AR 52mm F1.8 を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
  • 絞り羽根調整機構 :問題なし
  • レンズフィルタ装着:問題なし
  • 自動絞り機構   :未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ:除去済み(前玉に軽度のカビ痕、後玉の周辺部に汚れあり)
  • くもり     :なし
  • キズ      :なし
  • バルサム切れ  :なし
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

まずはレンズの機構面のチェックをします。フォーカス調整ダイヤルは重さも適度でスムーズに回ります。絞り羽根もスムーズに動作しています。フィルタ装着も問題ありません。
続いてレンズの状態をチェックします。前玉、後玉ともにカビと汚れが付着しています。
まずは前玉側を整備します。フィルタ枠とその内側にあるレンズ押さえリングは手で回してはずすことができました。レンズは3枚構成です(3枚目はレンズユニットに組み込まれた状態になっています)。
1枚目のレンズです。カビがびっしりと付着しています。かなりの苦戦を予想しましたが、中性洗剤で洗浄後にレンズクリーナーとクロスで繰り返し丹念に磨いたところ、細かなカビ痕を除いてほとんどのカビを除去することができました。
2枚目のレンズです。こちらもそこそこのカビと汚れが付着しています。中性洗剤で洗浄したところほとんどの汚れを取り除く事が出来ましたので、クロスで磨いて取り切れない細かいチリを除いて綺麗な状態にすることができました。
3枚目のレンズはレンズユニットから取り外すことが出来なかったため、レンズユニットに組み込まれた状態で整備します。鏡筒からレンズユニットを取り外し、カニ目レンチを使って後玉群レンズユニットを取り外します。
レンズの両面をレンズクリーナーとクロスで繰り返し磨いたところ、細かいカビ痕を除いて綺麗な状態にすることができました。
続いて先ほど取り外した後玉側のレンズを整備します。かなりの量のカビと汚れが付着しています。
後玉側のレンズは2枚構成ですが、レンズユニットを構成する2つのパーツが接着剤で強力に接着されてしまっており分解することができません。やむを得ず2枚のレンズの内側の清掃は諦め、1枚目のレンズの表面と2枚目のレンズの裏面を清掃することにします。
1枚目のレンズの表面と2枚目のレンズの裏面をレンズクリーナーとクロスで丹念に磨いたところ、かなりの量のカビと汚れを取り除くことが出来ましたが、残念ながら2枚のレンズの間にある汚れが残ってしまいました。上記汚れの撮影への影響は実写テストで確認します。
整備したレンズをレンズユニットに組み込み、鏡筒内部とレンズユニットを清掃した後にレンズユニットを鏡筒内部に組み戻します。
最後にレンズの外側を清掃して整備完了です。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです!

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