レンズ整備

【整備】CANON LENS FL 50mm F1.4 Ⅱ (Serial No. 145265)

by hama_b1998 / 1件のコメント

今回は CANON LENS FL 50mm F1.4 Ⅱ を整備しました。

■外観

経年による使用感（スレ、汚れ等）はあるものの、大きな打ち身・変形・欠損等は見受けられず、経年を考慮すると比較的綺麗な外観という印象です。

■機構

  • フォーカス調整機構：問題なし
  • 絞り羽根調整機構　：問題なし
    （※絞り羽根調整ダイヤルのクリック感が無かったため復旧しました）
  • レンズフィルタ装着：問題なし
  • 自動絞り機構　　　：未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ：除去済み
  • くもり　　　　　：なし
  • キズ　　　　　　：なし
  • バルサム切れ　　：なし
  • コーティング劣化：なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

まずは前玉群を整備します。鏡筒先端の絞り羽根調整ダイヤルの押さえリングに緩みがあり、絞り羽根調整ダイヤルのクリック感も無かったため、レンズを整備に先立ち化粧リング、絞り羽根調整ダイヤル押さえリング、絞り羽根調整ダイヤルを取り外しました。この時にクリック感を出すための小さなベアリングがこぼれ落ちてきますので紛失しないよう気をつけます。
レンズの状態はさほど悪くは無さそうです。
ゴム治具とカニ目レンチを使って前玉群レンズユニットを取り出し、分解します。レンズは3枚構成です。
1枚目のレンズです。わずかな汚れが付着しているのみでしたので、中性洗剤で洗浄後にクロスで磨いたところ、綺麗な状態になりました。
2枚目のレンズもかなり綺麗な状態です。クロスで細かい汚れを取り除きました。
3枚目のレンズも綺麗な状態です。念のためレンズクリーナーとクロスで磨きました。
前玉群レンズユニットを清掃しながらレンズを組み込みます。
続いて後玉群を整備します。少し汚れが付着していますが、状態は良さそうです。
マウント側レンズの表面をレンズクリーナーとクロスで磨いたところ、綺麗な状態にすることができました。
鏡筒内部を清掃し、整備済の前玉群レンズユニットを組み込んでレンズの整備は終了です。
続いて絞り羽根調整ダイヤルのクリック感を復旧します。絞り羽根調整ダイヤルの小さな穴に組み込まれているバネを取り出し、バネを少し引き延ばした後で元の穴に戻します。
絞り羽根調整ダイヤルを鏡筒に戻し、バネの直上にクリック用のベアリングを乗せます（ベアリングとバネ上にグリスを塗るとうまく乗せる事ができます）。 そのままベアリングが落ちないよう慎重に絞り羽根調整ダイヤルの押さえリングを戻し、3本のネジで固定します。
絞り羽根調整ダイヤルのクリック感が無事戻りました。
最後にレンズの外側を清掃し、整備完了です。
フォーカス調整機構と絞り羽根調整機構の動作をチェックしました。フォーカスリングはトルク感も適度でスムースに動きます。整備を施した絞り羽根もスムーズに動作しています。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです！

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  1. ピンバック: 【撮影】CANON LENS FL 50mm F1.4 Ⅱ (Serial No. 145265) - オールドレンズ・ヴィレッジ

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