今回は CANON LENS FD 50mm F1.8 を整備しました。
■外観
経年による使用感（スレ、汚れ等）はありますが比較的少なく、大きな打ち身・変形・欠損等は見受けられず、綺麗な外観という印象です。
※レンズ台として使用しているリアキャップは販売時には添付されません。
■機構
- フォーカス調整機構：問題なし
- 絞り羽根調整機構 ：問題なし
- レンズフィルタ装着：問題なし
※XCSOURCE社製ステップアップリングが装着可能であることを確認しています。 - 自動絞り機構 ：未確認
※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。
■光学系
- カビ ：除去済み（軽度のカビ痕あり）
- くもり ：なし
- キズ ：なし
- バルサム切れ ：なし
- コーティング劣化：一部コーティングの剥がれあり
※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への影響は見られませんでした。
まずは前玉群を整備します。ゴム治具とカニ目レンチを使用して2枚のレンズを取り出します。
1枚目のレンズにかなりのカビがあったのでクリーナー液とクロスで清掃します。綺麗になりましたがカビ痕が残ってしまいました。前玉側の1枚目のレンズなので撮影への影響は少ないと思いますが後ほど実写テストで確認します。
2枚目のレンズにもわずかながらカビがあります。クリーナー液とクロスで清掃し、こちらは綺麗になりました。
前玉群のケースを清掃し、レンズを組み込みます。
続いて後玉群です。こちらにも大きなカビが見えます。
ゴム治具を使って後玉群のマウント側のレンズをはずし、絞り羽根側のレンズにアクセスします。クリーナー液で絞り羽根側レンズの表面・裏面を磨きました。かなり綺麗になりましたがカビが大きかったのでカビ痕が残ってしまいました。また カビの影響と思われる部分的なコーティングの剥がれが見受けられました。
マウント側のレンズにもカビがあったのでレンズクリーナー液で磨きました。若干カビ痕が残りましたが綺麗になりました。またカビの影響と思われる部分的なコーティングの剥がれが見受けられました。
鏡胴内部とレンズを押さえるリングを清掃し、マウント側のレンズを組み付けて後玉側の整備は完了です。
前玉側の鏡胴内部と化粧リングを清掃し、前玉群ユニットを組み込みます。
最後に鏡胴の外側を清掃し、作業終了です。
どのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです！
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