レンズ整備

【整備】smc PENTAX-M 50mm F1.4 (Serial No. 2140929)

by hama_b1998 / 1件のコメント

今回は SMC PENTAX-M 35mm F2.8 を整備しました。

■外観

経年による使用感（スレ、汚れ等）が比較的少なく、大きな打ち身・変形・欠損等は見受けられず、経年を考慮すると比較的綺麗な外観という印象です。

■機構

  • フォーカス調整機構：問題なし
  • 絞り羽根調整機構　：問題なし（絞り羽根動作不良について整備済み）
  • レンズフィルタ装着：問題なし
    ※XCSOURCE社製ステップアップリングが装着可能であることを確認しています。
  • 自動絞り機構　　　：未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ：除去済み（軽微なカビ痕あり）
  • くもり　　　　　：なし
  • キズ　　　　　　：なし
  • バルサム切れ　　：なし
  • コーティング劣化：なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

まずはフォーカス調整機構と絞り羽根調整機構の動作チェックから。フォーカスリングはトルク感も適度でスムースに動きますが、絞り羽根が動きません。絞り羽根の整備が必要です。
前玉群から整備します。ゴム治具を使って化粧リングをはずし、前玉群レンズユニットとフィルター取り付け枠を固定している3本のネジをはずします。
作業し易いように1枚目のレンズを外し、前玉群レンズユニットを緩めるとフィルター取り付け枠がはずれました。
前玉群レンズユニットを取り出し分解します。レンズは3枚構成です。
1枚目のレンズです。わずかにカビと汚れが付着しています。中性洗剤で洗浄後、表面をレンズクリーナーとクロスで丹念に磨いたところ、綺麗な状態になりました 。
2枚目レンズです。こちらもカビと汚れが付着していましたが、両面をレンズクリーナーとクロスで慎重にクリーニングしたところ、わずかなカビ痕を除いて綺麗な状態になりました。
3枚目のレンズです。レンズ中央部に汚れとカビが付着しています。両面をレンズクリーナーとクロスで丁寧に磨いたところ、綺麗になりました（右側の白い部分は窓ガラスの映り込みです）。
前玉群レンズユニットを清掃し、レンズを組み込みます。
前玉群レンズユニットを組み込む前に、絞り羽根の整備を行います。クリーナー剤で絞り羽根の動作を復旧し、レンズクリーナーを染み込ませた綿棒で浮き出てきた油分を丹念に拭き取ります。無事に絞り羽根の動作を復旧させることができました。
鏡筒内部を清掃し、前玉群レンズユニットを組み込んで前玉側の整備は終了です。
後玉群を整備します。作業をし易いようにレンズ裏の保護カバーを取り外した上で後玉群のレンズ押さえリングをはずし、マウント側のレンズを取り出しました。レンズは3枚構成です。
マウント側のレンズです。細かいカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで清掃し、わずかなカビ痕を除いて綺麗な状態にすることができました。
2枚目のレンズです。こちらも細かいカビと汚れが付着していますが比較的綺麗な状態だったので中性洗剤で洗浄しクロスで清掃したところ、綺麗な状態にすることができました。
後玉群レンズユニットが鏡筒内部で固着しており取り出しが困難であったため、絞り羽根側のレンズは一旦前玉群レンズユニットをはずし、鏡筒内に組み込まれた状態で整備します。そこそこの量のカビと汚れが付着しています。
レンズの両面をレンズクリーナーとクロスで汚れの状態を見ながら丁寧にクリーニングしたところ、綺麗な状態にすることができました。
後玉群レンズ後玉と保護カバーを組み込んで後玉側の整備は終了です。
再度前玉群レンズユニットを組み込み、レンズ外側を清掃して整備完了です。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです！

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  1. ピンバック: 【撮影】smc PENTAX-M 50mm F1.4 (Serial No. 2140929) - オールドレンズ・ヴィレッジ

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