レンズ整備

【整備】MINOLTA MC ROKKOR-PF 55mm F1.7 (Serial No. 2793091)

by hama_b1998 / 1件のコメント

今回は MINOLTA MC ROKKOR-PF 55mm F1.7 を整備しました。

■外観

経年による使用感（スレ、汚れ等）はありますが比較的少なく、大きな打ち身・変形・欠損等は見受けられず、年代を考慮すると比較的綺麗な外観という印象です。

■機構

  • フォーカス調整機構：問題なし
  • 絞り羽根調整機構　：問題なし
  • レンズフィルタ装着：問題なし
    ※XCSOURCE社製ステップアップリングが装着可能であることを確認しています。
  • 自動絞り機構　　　　　：未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ　　　　　　：除去済み（前玉に若干のカビ痕、汚れ残りあり）
  • くもり　　　　　：後玉の一部に軽度のくもりあり
  • キズ　　　　　　：なし
  • バルサム切れ　　：なし
  • コーティング劣化：あり（前玉に軽度のコーティングダメージあり）

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への影響は見られませんでした。

まずはレンズの状態をチェックします。前玉側、後玉側ともに汚れが付着しています。
まずは前玉側から整備します。ゴム治具を使って化粧リングを取り外し、レンズを取り出します。レンズは3枚構成です。前玉群レンズユニットが固着し取り外せなかったため、3枚目のレンズは鏡筒に組み込まれた状態で整備します。
1枚目のレンズです。結構な量のカビと汚れが付着しています。このレンズの裏面のコーティングは剥がれやすいので慎重に作業をする必要があります。レンズを中性洗剤で洗浄後にコーティングへのダメージを最小限にすべく慎重レンズの汚れを落としていきました。かなりの量の汚れを落とすことが出来ましたが、若干のカビ痕としつこい汚れはコーティングへの影響を考慮して残さざるを得ませんでした。またコーティングにも若干のダメージがあります。カビ痕と汚れ、コーティングダメージの撮影への影響は実写テストで確認します。
2枚目のレンズは若干の汚れが付着していますが比較的綺麗な状態です。中性洗剤で洗浄後クロスで磨いたところ、綺麗な状態にすることができました。
3枚目のレンズは鏡筒に組み込まれた状態で清掃します。ゴム治具で後玉群レンズユニットを取り外し、3枚目のレンズの状態を確認します。わずかなゴミが付着していますがかなり綺麗な状態です。
レンズの両面からレンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗な状態にすることができました。
鏡筒内部を清掃後にレンズを組み込んで前玉側の整備は終了です。
後玉側の整備を行う前に絞り羽根の状態を確認したところ粘りがありましたので、レンズ整備に先立ちは絞り羽根の整備を行います。
絞り羽根にクリーナー剤を塗布し、浮き出てきた油分を綿棒で丹念に拭き取ります。上記を何度か繰り返し、油分の除去を行いました。
絞り羽根の粘りが解消しました。
続いて後玉側のレンズを整備します。先ほど取り外した後玉群レンズユニットをカニ目レンチを使って分解します。レンズは2枚構成です。
マウント側のレンズです。かなりの汚れとカビが付着しています。中性洗剤で洗浄後にレンズクリーナーとクロスで丹念に磨いてカビと汚れを取り除きましたが、レンズの一部に軽度のくもりが残りました。くもりの撮影への影響は実写テストで確認します。
絞り羽根側のレンズです。こちらはかなり綺麗な状態です。レンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗な状態にすることができました。
後玉群ユニットのケースを中性洗剤で洗浄し、レンズを組み込みます。
後玉群レンズユニットを鏡筒に組み込んで後玉側の整備は終了です。
最後にレンズの外側を清掃して作業完了です。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです！

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  1. ピンバック: 【撮影】MINOLTA MC ROKKOR-PF 55mm F1.7 (Serial No. 2793091) - オールドレンズ・ヴィレッジ

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