【整備】MINOLTA AUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8 前期型 (Serial No. 3444024)

今回は MINOLTA AUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8 を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
    ※ダイヤルの回転がかなり重く撮影に支障を来すレベルでしたので、ヘリコイド内を簡易清掃し撮影に影響が無いレベルまで改善しました。
  • 絞り羽根調整機構 :問題なし
    ※フォーカス調整ダイヤルのヘリコイド清掃時に絞り羽根にクリーニング剤の浸透が発生しましたので清掃しました。現在はスムーズに動作しています。
  • レンズフィルタ装着:問題なし
    ※XCSOURCE社製ステップアップリングが装着可能であることを確認しています。
  • 自動絞り機構     :未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ      :除去済み(軽度のカビ痕あり)
  • くもり     :なし
  • キズ      :あり(軽度の拭きキズ)
  • バルサム切れ  :なし
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。 ※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記カビ痕、拭きキズについて実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への影響は見られませんでした。

まずは前玉群から整備をします。ゴム治具を使って前玉群レンズユニットを分解します。レンズは3枚構成です。
1枚目のレンズです。細かいカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで磨いて一部のカビ痕以外は綺麗になりました。表面に軽度の拭きキズがあります。撮影への影響は実写テストで確認します。
2枚目のレンズにもカビと汚れがあります。 レンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗になりました。
3枚目のレンズもレンズクリーナーとクロスで磨き、わずかなカビ痕を除いて綺麗な状態にすることができました。
前玉群レンズユニットを清掃しながらレンズを組み込みます。
フォーカス調整ダイヤルの回転がかなり重く撮影に支障を来すレベルでしたので、前玉群レンズユニットを組み込む前にクリーニング剤を利用したヘリコイド内の簡易清掃をよびグリスアップを行い操作可能なレベルまで改善しました。
清掃の過程で、 絞り羽根にクリーニング剤の浸透が発生しましたのでクリーニング液を利用して清掃しました。現在はスムーズに動作しています。
鏡筒の内部を清掃し、前玉群レンズユニットを組み込んで前玉側の整備は終了です。
続いて後玉側を整備します。ゴム治具とカニ目レンチを使って後玉群レンズユニットを取り出し、レンズを分解します。
マウント側のレンズです。一面にカビと拭きキズが見えます。レンズクリーナーとクロスで磨いて細かいカビ痕と拭きキズを除いて綺麗になりました。カビ痕と拭きキズの撮影への影響は実写テストで確認します。
絞り羽根側のレンズです。こちらもカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで磨き、細かいカビ痕を除いて綺麗になりました。
後玉群レンズユニットを清掃し、レンズを組み込みます。
鏡筒内部を清掃し、後玉群レンズユニットを組み込んで後玉側の整備は終了です。

後玉群レンズユニットに絞り羽根側のレンズを組み込みます。細かいカビ後以外は曇りもなくいい感じです。

鏡筒内部と後玉レンズユニットを清掃し、組み込みます。

最後に鏡筒の外側とマウント部を綺麗に磨いて完成です!

果たしてどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです!

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