【整備】KONICA HEXANON AR 50mm F1.7 (Serial No. 7506368)

今回は KONICA HEXANON AR 50mm F1.7 を整備しました。

■外観

■機構

  • フォーカス調整機構:問題なし
  • 絞り羽根調整機構 :整備済み(絞り羽根に粘りがあり整備しました)
  • レンズフィルタ装着:問題なし
  • 自動絞り機構   :未確認
    ※動作検証用のカメラ機材を持ち合わせていないためカメラに装着した連動確認は出来ていません。自動絞り機構を手動で動作させた限りでは正常に動作していると思われます。

■光学系

  • カビ・ちり・汚れ:除去済み
  • くもり     :後玉に軽度の斑点状のくもりあり
  • キズ      :前玉に軽度の拭きキズあり
  • バルサム切れ  :なし
  • コーティング劣化:なし

※「なし」の項目について微細なものの見落としがある可能性がありますが、ご了承ください。
※上記詳細は以下の整備記録をご確認ください。
※上記状況について実写テストを行いました。実写テストにおいては撮影への明確な影響は見られませんでした。

まずはレンズの状態をチェックします。前玉、後玉ともにカビと汚れが付着しています。
まずは前玉側を整備します。フィルタ枠は手で回し、その内側にあるレンズ押さえリングはゴム治具ではずすことができました。レンズは3枚構成です(3枚目はレンズユニットに組み込まれた状態になっています)。
絞り羽根の動きを確認したところ、かなりの粘りがあります。レンズ整備の前に絞り羽根の整備を行います。
前玉群レンズユニットが鏡筒に固着していて取り外しが出来ないため、後玉側から絞り羽根にアクセスする必要があるため後玉側のレンズをはずします。レンズは2枚構成です。
絞り羽根にクリーナー剤を塗布し、浮き出てきた油分を綿棒で丹念に拭き取ります。上記を何度か繰り返し、油分の除去を行いました。
絞り羽根の動きが無事復旧しました。
絞り羽根の整備が完了したところで、前玉側のレンズ整備に移ります。1枚目のレンズです。細かいカビと汚れが付着しています。中性洗剤で洗浄後にレンズクリーナーとクロスで繰り返し丹念に磨き、綺麗な状態にすることができました。
レンズをよくチェックしたところ、レンズの表面に注意しないとわからないレベルの細かい拭きキズが3本ほど見つかりました。撮影への影響は無いかと思いますが、念のため実写テストで確認します。
2枚目のレンズです。かなり綺麗な状態ですが、念のためレンズクリーナーとクロスで磨いて表面の細かなチリ状の汚れを取り除きました(レンズ状の白い部分は窓ガラスや照明の映り込みです)。
3枚目のレンズは鏡筒から取り外すことが出来なかったため、鏡筒に組み込まれた状態で整備します。レンズの両面をレンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗な状態にすることができました。
鏡筒にレンズを組み込み、前玉側のレンズ整備は終了です。
続いて先ほど取り外した後玉側のレンズを整備します。マウント側のレンズです。若干のカビと汚れが付着しています。レンズクリーナーとクロスで磨いて綺麗な状態にすることができました。
念のためレンズに強い光を当ててみたところ、斑点状の薄いくもりが見受けられました。撮影への影響について実写テストで確認します。
絞り羽根側のレンズです。綺麗な状態ですが念のためレンズクリーナーとクロスで磨きました(白い部分は窓ガラスと照明の映り込みです)。
鏡筒内部を制相互、整備したレンズ組み戻し後玉側の整備は終了です。
最後にレンズの外側を清掃して整備完了です。
最後にレンズの機構面のチェックをします。フォーカス調整ダイヤルは重さも適度でスムーズに回ります。絞り羽根もスムーズに動作しています。フィルタ装着も問題ありません。

このレンズがどのような写りをしてくれるのでしょうか。実写が楽しみです!

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